土塀と建物で囲まれた大和棟の民家。大和棟は奈良盆地や大阪平野南東部に見られる屋根の形態で18世紀後半から明治にかけて流行した。草葺で急勾配の大屋根、瓦葺きの落ち屋根と下屋、煙出しに大屋根の両端に付くうだつ、と変化に富んだ美しい姿は大和ののどかな風景によく調和している。釜屋、トオリニワ、田の字の座敷からなる。 T邸はトオリニワを残し集いや行事の場と多目的に利用するゆとりの空間に。 建具を開くと全室が一体となり日本の民家の醍醐味を体感できる。
雑誌掲載
古民家スタイル NO7 (ワールド・ムック644)
New HOUSE2003年2月